To Stopリストに加える「5つのこと」

①定例会議

定例会議の必要性や頻度を見直そう。試しにやめてみて、特に支障がない会議は大幅に頻度を落とす、もしくは完全にやめてしまおう。

②引き継がれた業務

引き継ぎを受けた業務で、いままでのやり方をずっと踏襲していたものについては、今後もそのままでいいのかどうかを見直そう。

③手作業のデータ集計・資料作成業務

日次、週次、月次でデータ集計して関係部署や上長に報告している内容の中に、実はさほど必要なかったものはないだろうか。また、実は自動化する手立てがあり、手作業でやらずに済むものはないだろうか。

④社内向けに提供しているシステムやサービスで利用者の少ないもの

使っている人がいる限りなかなかやめにくいものだ。だが、利用者が少ないのであれば、時間とコストをかけて続けていくのかを検討すべきだ。

⑤事故の再発防止策を重ねた結果、慎重になりすぎている仕事

事故が何度か続くと、「原因究明のうえで再発防止策を講じるべし」となり、慎重に慎重を重ねて過剰なまでにチェックを行うルールになりがちだ。もちろん事故は防ぐべきだが、こうした種類のルールも見直しの対象になる。

仕事だけではなく私生活でもTo Stopリストは活躍する。なんとなくダラダラ続けて時間やお金を使ってしまっていることはないだろうか。試しに一度やめてみよう。大きな問題がなければ、やめることを習慣化していこう。

写真=iStock.com

小野 和俊(おの・かずとし)
クレディセゾン常務執行役員CTO

1976年生まれ。小学4年生からプログラミングを開始。99年、大学卒業後、サン・マイクロシステムズに入社。研修後、米国本社にてJavaやXMLでの開発を経験する。2000年にベンチャー企業であるアプレッソの代表取締役に就任。エンジェル投資家から7億円の出資を得て、データ連携ソフト「DataSpider」を開発する。13年、「DataSpider」の代理店であり、データ連携ソフトを自社に持ちたいと考えていたセゾン情報システムズから資本業務提携の提案を受け、合意する。15年にセゾン情報システムズの取締役 CTOに就任。19年にクレディセゾンの取締役CTOとなり、20年3月より現職。「誰のための仕事かわからない、無駄な仕事」を「誰のどんな喜びに寄与するのかがわかる、意味のある仕事」に転換することをモットーにデジタル改革にとり組んでいる。