創業30周年の年に、アテニアに誕生した若き女性社長として化粧品業界内外から注目される斎藤智子さん。7年前、中国事業から撤退したことがキャリア最大の試練だったと語る。その経験を糧に、後に会社が直面した“危機”を救った手腕とは?
アテニア社長 ファンケル執行役員 斎藤智子さん
アテニア社長 ファンケル執行役員 斎藤智子さん

就職氷河期世代で補欠合格。出世欲なんてなかった

「逆境が好き。いつも逆境に飢えているんです」

生き生きとした表情でそう語る斎藤智子さんは44歳にしてファンケルのグループ会社である化粧品会社、アテニアの社長に就任。1974年のベビーブームの中で生まれ、就職氷河期にファンケルの新卒採用6期生として就職した。ところが、実は補欠合格だったのだという。

「会社説明会に行って『なんていい会社なんだろう』と思い、運命的なものを感じたけれど、最終面接で落ちてしまって……。でも、補欠合格の連絡が来ました。だから今、うちの若いスタッフたちにも『そんな私でも社長になれたんだから、みんなもなれるよ』という話をしているんです」

アテニアに移籍してからは商品企画部で10年以上のキャリアを積む。化粧水など基礎ケアの主力商品を何度かリニューアルし、達成感を得た頃、会社では中国で海外事業を立ち上げる話が出てきた。