「シコ練」のポイントは具体的な解答までもっていくこと

たとえば、テレビCMを見ていて「このCM、なんか響いてこないな」と思ったら、どこをどう修正したら響いてくるのか、そこまで具体的に考えるわけです。なんとなくで終わらせないのがポイントです。そして、そのことをノートに書き込み、貯蓄します。

レストランは考える練習の絶好の場です。店員さんのサービスはどうか、メニューはどうか、お店の内装や外装はどうか、料理はどうか。考えることがたくさんあります。

スーパーマーケットも格好の練習場所です。この商品のネーミングは魅力的だとか、これだと買いたくならないなとか、この陳列の方法はすごくいいとか。

この練習が、いろいろな場面で役に立ちます。

なぜなら、シコ練から得たことと、仕事の課題には共通点がたくさんあるからです。

経理の仕事をしている人でも、営業の仕事をしている人でも、研究職の人でも、探してみると自分の仕事との関連性が見つかるはずです。いまなにが世の中にうけているのか、いいコミュニケーションと悪いコミュニケーションの違いはなにか、などなど。日頃から練習しておいたことが、なにかにつながるのです。

いつでも、どこでもできるので、ちょっとしたすき間時間、スマホをいじるのを止めて、「シコ練」をぜひやってみてください。けっこう楽しいです。

すごい人たちは「考える時間」がとにかく長い!

以前、取材で国民的ヒット番組を何本もつくってきた有名テレビプロデューサーに聞いたことがあります。

「なぜ、あなたはそんなにヒット番組を連発できるんですか?」

答えは、即答でした。

「考えている時間がとにかく長いからです」

天才と言われていた人なので、意外な答えに驚きました。

今度は別の取材で、国民的ヒット曲を何本もつくってきた有名音楽プロデューサーにも、同じ質問をしました。

「なぜ、あなたはそんなにたくさんの曲をヒットさせることができるんですか?」

こちらも答えは、即答でした。

「水の中に潜って、息を止めて、我慢し続けているからです」

抽象的な言い方ですが、つまりは、考えて考えて、粘って粘って、最高の曲を提供しているということだと僕は解釈しました。

すごい人たちが、すごい成果を出すためのコツは「時間をかけて考え続けること」という答えで共通していました。