私は何タイプ? 幸せ/不幸せの4タイプ

先にご紹介した、幸せ・不幸せの7因子とは別に、私たちは「はたらく幸せ/不幸せ実感」も聴取しました。

はたらく幸せ/不幸せ実感をきく10項目

この5つの問いに対する回答結果から、はたらく幸せ実感の約68%が「はたらく人の幸せの7因子」によって、はたらく不幸せ実感の約46%が「はたらく人の不幸せの7因子」によって説明できることがわかりました。また、「はたらく人の幸せ/不幸せ診断」の得点の高い人ほど、はたらく幸せ/不幸せ実感が高いということもわかりました。

はたらく幸せ/不幸せ実感を分布図にまとめたころ、幸せ実感が高いほど、不幸せ実感が低い傾向にはありましたが、どちらも高い、どちらも低いという人も一定数いることが明らかになりました。そこで、はたらく幸せ/不幸せ実感の得点をもとに、5つの群に分類。特徴的な4つのタイプを分析してみました(図表4)。

ただし、これは今回の調査全体を通して言えることですが、この結果はあくまでも今回の調査を基にしたデータです。

幸せ/不幸せ実感の4タイプ

全体の43%を占めたのは、「幸せ×不幸でない」群。この群の特徴は、成長志向が非常に高く、人間関係も重視するタイプの人が多いことです。業種としては教育や学術研究などに携わる人、経歴・役職としては大学院博士課程修了、部長以上の人が多く見られました。4タイプ中、年収が最も高かったのもこの群です。もちろん、年収は地位財といって、長続きする幸せではありませんから、自己成長や他者貢献などが幸せ実感を押し上げているという点が、この群の大きな特徴と言えるでしょう。

次に多かったのが「幸せでない×不幸せ」群です。成長志向、独立志向が低く、人間関係も希薄であることが特徴です。3番目は「幸せでない×不幸せでない」群。この群も、成長志向、独立志向、ステータス志向が低いことが分かりました。最後が「幸せ×不幸せ」群。一見、矛盾しているように感じられますが、この群の特徴は、独立志向が非常に高く、ステータスや地元志向も高い点です。公務員や金融関係の仕事に従事する人、20代の男性に多く見られました。

繰り返しになりますが、これはあくまでも今回の調査の範囲での結果です。今は幸せを実感できなくても、個人として幸せ/不幸せの各7因子を意識し、幸せの条件を満たせるような毎日を過ごしていけば、自然とはたらく幸せは高められます。