※本稿は、堀内都喜子『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』(ポプラ新書)の一部を再編集したものです。
社員が交流するレクリエーションデイ
黙々と定時で仕事を終え、まっすぐ家に帰る日々。飲みニケーションの機会が少ないフィンランドの仕事文化はドライに聞こえるかもしれないが、意外にもかつての日本でよく見られていたような、社員同士の交流の機会がある。それが、レクリエーションデイと呼ばれる日だ。
この日は勤務日ではあるものの、職場で通常の業務をするのではなく、皆でどこかへでかける。いわゆる社員旅行のようなものだ。中には泊りがけで行く場合もあるが、できるだけ大勢が参加でき、プライベートの時間を邪魔しない配慮から、日帰り遠足のような形が多い。
友人の勤める会社でも、今年の春、郊外のリゾートホテルでレクリエーションデイを行ったそうだ。最初はオフィシャルに会社に関するプレゼンを聞き、午後は自然の中をガイドと共に散策。そしてサウナ、早めの夕食、解散。とてもリラックスできたし、裸のつきあいもして同僚との距離がより近くなった気がすると話していた。