※本稿は堀 公俊『オンライン会議の教科書』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。
【悩み1】人数が多すぎて議論にならない
関係者を全員集めると、人数が多すぎて議論になりません(15人程度)。かといって人数を絞ると、参加できなかった人と情報面や心理面でギャップが生まれてしまいます。何かよい手立てはないものでしょうか。
【解決策1】いつも全員で話す必要はない
15人で会議をするからといって、常に全員で話す必要はありません。小グループに分けて議論をして、グループ毎の結論を統合するのがひとつの方法です。違う意見の人同士でグループをつくっておけば、後のまとめが楽になります。グループごとの意見が似かよることが多くなるからです。
これと似たようなのが二段階方式です。事前に小グループで話し合い、それぞれの代表者に本会議に参加してもらうのです。参加しない人は、会議をオブザーブしてもらうとよいでしょう。
議題がたくさんある会議であれば、こんな方法もできます。議題を2つに分けて、どちらか片方にだけ出席してもらうようにするのです。興味・関心の高いほうを選んでもらえば、それなりに満足してくれるはずです。
オンラインだと、こういった芸当が簡単にできてしまいます。頭を柔らかくして、なるべく少人数で話せるような仕掛けを考えてみましょう。
【解決策2】参加できない人に配慮する
こういった方策が取れないこともあります。そんなときは、限られた人だけで会議をするしか仕方ありません。そこで大事になってくるのは、参加できない人をいかにフォローするかです。
まず、参加できないことを告げるときは、「大した話ではないので、忙しい中、わざわざ来てもらうまでもない」といった言い方が望ましくなります。あなたが素晴らしいからこそ、出席する必要がないと説くわけです。
その上で、事前に意見を伺っておいて、当日持ち込むことを約束します。ビジネスチャットや共用ファイルに自分で入れておいてもらうのでもよいでしょう。何らかの形で参加の手段を用意しておくことが肝要です。
さらに、「聞いていない!」と言われないよう、会議終了後の報告も忘れてはいけません。自分がチームにとって重要な人間であり、大切にされていることが分かれば、もめることは少なくなります。