本物を知る粋人、白洲正子の風雅な世界
『私の百人一首』
白洲正子●新潮文庫/590円
当代一の目利きと呼ばれた白洲正子が、愛蔵の元禄かるたの美しさをめでつつ、日本古来伝わる“和歌”の魅力を語る。一首一首の読みどころや歌の背景、日本の和歌の歴史を知ることで、みやびやかな世界に思いをはせることができる。
伝統芸能・落語から人の心をつかむ
『ビジネスエリートがなぜか身につけている教養としての落語』
立川談慶●サンマーク出版/1400円
経営者や政治家、そしてビジネスエリートが聴いている落語。落語には人の心をつかみ、日本の文化・価値観、人間の本質を理解させる力がある。立川談志の弟子であり、慶應義塾大学卒、元ビジネスマンの落語家・立川談慶が、ビジネスに役立つ落語のいろはや名作古典を解説。
世界の思想や芸術の源となる神話
『一冊でまるごとわかるギリシア神話』
吉田敦彦●だいわ文庫/700円
美しく壮大なギリシア神話。長い歴史の中で、美術作品はもちろん、世界中の思想、哲学、小説、建築、音楽、映画、ゲームなど、多くの分野で大きな影響を及ぼしている。世界中で語り継がれている神話からヒントを得て、現代社会のグローバルスタンダードをより深く理解したい。
宗教を理解することで世界を理解する
『図解 世界5大宗教全史』
中村圭志●ディスカヴァー・トゥエンティワン/2200円
世界の歴史と今を理解するのに宗教は必須科目といえる。仏教、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教、ヒンドゥー教の5大宗教は、多くの信者を持ち、世界の文化、政治、経済に大きな影響を与えている。これらの宗教の成り立ち、教え、相互の関係を歴史的に捉え、図解で解説する。
日本人のアイデンティティーとは
『武士道』
新渡戸稲造・著/岬 龍一郎・訳●PHP文庫/495円
日本人のアイデンティティーとして、伝統的かつ精神的支柱となる「武士道」。1899年、新渡戸稲造が英文で発表した『武士道』は、世界的な大反響を巻き起こし、当時のビジネスエリートが絶賛。グローバル化が加速する現代においても、倫理観や道徳観の指針に。口語新訳で読みやすい。
豊かな社会の実現を目指す、渋沢の言葉
『現代語訳 論語と算盤』
渋沢栄一・著/守屋 淳・訳●ちくま新書/820円
2021年の大河ドラマ「青天を衝け」の主人公としても話題の渋沢栄一。生涯で約480もの会社設立に携わり、「近代日本の設計者」と呼ばれた渋沢の講演録として、トップ経営者に読み継がれてきた。「利潤と道徳を調和させる」という経営哲学から現代の生き方のヒントを学ぶ。