【仕事の格差】ダメな人のダメさがあぶり出されてしまう
次に仕事。
リモートワークが主流になると、働いている姿を見ることができません。つまり、努力しているかどうかはわからないため、成果での評価が重視されるということになります。
そして、労働時間という意識も薄くなります。タイムカードもなく、何時間働いていても成果が出なければ評価はゼロ。逆に、1日1時間の労働でも、成果さえ出せれば高い評価を得ることができる社会へと変わっていくでしょう。
これは、優秀な人にとっては就業時間に縛られない自由な環境が得られるメリットがある一方、そうでない人にとっては、ダメさがあぶり出されてしまうという恐怖の環境です。
さらに、モチベーション維持や時間管理、オンオフのメリハリをつけるなどといった「セルフマネジメント」ができる人と苦手な人も、生産性で差がつきます。
たとえば帰宅してから書斎で読書や勉強をするといった自己研鑚の習慣がなければ、書斎がなくリビングで仕事をしようとしても、どうしてもテレビや動画をダラダラと観るなど、生産性が下がります。
さらに前回の記事(「1億稼ぐ人に学ぶ、コロナ禍をチャンスに転換する新たなビジネスとは」)で述べたとおり、副業に取り組む人とそうでない人との間にも、情報発信力、ネット上でのブランディング力、そして結果的には経済力の差ができていくことが予想されます。
ではどうすればいいか?
本業での成果を追求するのは当然のことながら、たとえばオンライン会議などのように、物理空間でやっていた自分の仕事を仮想空間に持ち込めないか、発想の転換が必要です。
電子押印や電子契約に切り替えた企業もあるように、物理的に現場に行かなければできないことを減らす工夫をしていくのです。
また、家にいてダラダラするという人は、カフェやコワーキングスペースなどを利用するのも一つの方法です。
私も家にいるとダラダラとネットサーフィンをしてしまうので、なるべくカフェに行くようにしています。今もこの原稿をカフェで書いていますが、人がいるので適度な緊張感があり、エアコンも効いているなど慣れると快適です。
【教育の格差】休校中に“何か”をした子としなかった子の差
これも以前の記事(「学校のオンライン化を待てない富裕層が、いま自宅で実践している教育法5つ」)でも紹介しましたが、富裕層(だけではなく教育に関心の高い層)は、無策の学校をいちはやく見切り、民間企業が提供するオンライン学習の導入に舵を切りました。
6月から順次登校が始まっていますが、この3カ月間、何かをしてきた児童生徒と、何もしてこなかった児童生徒の間にどれほどの差ができているのか。そしてその差は縮小・挽回できるのか。
現時点ではまだわかりませんが、今後その影響が出てくる可能性は否定できません。
ただ、その「何か」は別に学業に限ったことではありません。私の知人で高校生の息子さんを持つ人がいるのですが、この休校中に起業したそうです(中高生向けの学習管理サービスで、いわゆるライザップの学習版といったイメージ)。
休校で自分が不満に感じていたこと、「あったらいいな」を試験的にやったてみたら好評だったため、高校に通いながらでも続けていけると起業に踏み切ったそうです。
むろんそのビジネスが軌道に乗るかどうかはわかりませんが、彼にとって非常に貴重な経験、そして貴重な財産になることは間違いないと思います。