「自分が負担すればいい」という考えは今すぐ捨てよ

場合によっては育休復帰直後からリモートで自宅保育を余儀なくされ、育児と仕事の両立に悩む母親も少なくないだろう。

コーヒーカップを手に話し合うカップル
※写真はイメージです(写真=iStock.com/AntonioGuillem)

「今ワンオペ育児をしている人は、今すぐ夫と育児を分担するために話し合いましょう。例えば夫婦共にリモートワークになった家庭であれば、『今日は1日web会議だ』と言い切る夫でも、最低限通勤に使っていた1~2時間は浮いているはずなので、その時間だけでも『子どもを見ててね』と連携していくことが大切です。できるだけ紙とかエクセルに書いてふたりのスケジュールを見える化し、可能ならこの機会に有休の消化も考えていくべきでしょう」

育児は長期戦だ。育児と仕事を両立していくためには、夫と早い段階から育児の分担をしていくことが不可欠になる。「自分が負担すればいい」という考えは即刻捨てて、「困ったね、どうしよう?」と、まずは夫に問うことから始めよう。「いいよ」「やるよ」となんでも一人で抱えることは避け、自己の睡眠時間を確保し、そして心の健康を保つ。それを、育休後の行動指針としてほしい。

それは結果、夫が家庭内で疎外感を感じてしまうなどのありがちな問題の防止策にもなる。家庭内で夫をマネジメントする訓練を積むことを、職場で部下を指導するコツを学べる貴重な機会だと捉え、どうか前向きに、夫との話し合いに取り組んでみてはいかがだろうか。

文=浅田喬子 写真=iStock.com

小室 淑恵(こむろ・よしえ)
株式会社ワーク・ライフバランス代表取締役社長

資生堂を退社後、2006年に株式会社ワーク・ライフバランスを設立。1000社以上の企業や自治体の働き方改革コンサルティングを手掛け、残業を削減し業績を向上させてきた。その傍ら、残業時間の上限規制を政財界に働きかけるなど社会変革活動を続ける。著書に『働き方改革 生産性とモチベーションが上がる事例20社』(毎日新聞出版)『プレイングマネジャー「残業ゼロ」の仕事術』(ダイヤモンド社)他多数。