非常事態限定のやさしさでコロナ離婚を回避

そうはいっても、「夫も在宅勤務、休校措置で子どもも家にいる、自分に集中するなんて無理」という方もいるわよね。

アテクシのところにも「夫婦2人とも家にいるのに、なぜか家事や育児は私ばかり。いつもならスルーできるのに、今はイライラが止まらない!」というお悩みが届いたわ。

家事・育児を押し付ける夫問題、根深いわよね。2人で話し合って、在宅期間の分担を決めなおすのはどうかしら。もしかして分担を決めて「これやってね」と言っても、まだやらない男もいるのかしら。困るわね……! 本当に動かない夫なら、もうあきらめてサッサとやっちゃうほうがラクかもしれないわ。「平等じゃない」と考え始めると、イライラが止まらなくなっちゃうもの。

「あえてやさしくする」のも効果的よ。やさしくされると、人ってうれしくなるでしょ。やさしさにはやさしさで返そうって思えるはず。その上で「ちょっと助けてくれるとありがたいんだけど」って、お願いしたいことを言ってみるの。

これ、永久に続くと思うと、「なんで私がそこまでやらなきゃならないの?」ってイライラしちゃうかもしれないけれど、非常事態限定と割り切れば苦にならないわ。普段通りに戻ったら、そのときにまた仕切り直せばいいの。臨機応変にいきましょう。

今こそプロフェッショナルで行きましょう!

もうひとつお悩みを紹介するわ。「休校措置で子どもが赤ちゃん返り。家族をどうサポートしていけばいい?」というもの。長引く休校措置で、子どもたちもストレスがたまっているわね。

まず、ママ、パパが不安でいっぱいだと、必ずその気持ちは子どもに伝わってしまうわ。お子さんの気持ちが不安定になったり、いつもとは違う表情をみせたりすると、親としては心配になって当然。でもね、ここはどっしりかまえることが肝心よ。

イメージは、キャビンアテンダント。彼、彼女たちって、落ち着いた動作とゆったりした声かけで乗客の不安を減らすプロだと思うの。おうちのなかのキャビンアテンダントになったつもりで、「大丈夫よ、あなたの生活は何も変わらないわ。だってママはここにいるのよ」とゆったり、どっしり、にっこりとアテンドしてみて。不安を与えない表情、動作、言葉を心がけることって、自分自身の不安を減らすことにもつながるわ。

この状況だからこそ、プロの母、プロの父、プロの妻、プロの夫になるのよ。「この機会に家族の絆を深めてやるわ」くらいの勢いで、今、このときを利用して。

構成=浦上藍子 写真=iStock.com イラスト=カツヤマケイコ

Tomy(とみー)
精神科医

1978年生まれ。コラムニスト。ゲイとしてのアイデンティティに悩み、乗り越えた経験を生かし、Twitterやブログ「ゲイの精神科医のドタバタ夫婦日記」でも生きやすくなるアドバイスを発信中。著書に『精神科医Tomyが教える1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』がある。