脂肪燃焼を促すMCTオイルを積極的に摂取

実際の食事方法ですが、まずはインスリンを分泌する糖質を控え、肉や魚介類など、タンパク質や脂質を含む食材をしっかり摂ります。そのうえでさらに油を摂取して、脂肪が燃えやすいカラダにしていくのです。といっても油の種類が大切。日本人はコーン油やゴマ油などのオメガ6の摂取が多すぎます。逆にオメガ3は少ない。アマニ油やエゴマ油に含まれるオメガ3は、中性脂肪の合成を抑える効果も期待でき、肌にも良いのが特徴。オメガ6とオメガ3の摂取量は、4:1が理想のバランスです。ただし、オメガ3の油は酸化しやすいので冷暗所で保管して1カ月で使い切りましょう。

そして必ず摂取したいのが、ココナッツオイルなどに含まれる天然成分の中鎖脂肪酸だけを取り出したMCTオイルです。MCTオイルは一般的な油に比べて、早くエネルギーとして使われるうえ、体脂肪に蓄積されにくいのが特徴で、脂肪燃焼を促すスイッチにもなります。以前はケトン体の血中濃度を上げるためには絶食をするなど、ハードな食生活の改善が必要でしたが、MCTオイルを摂取すればケトン体の血中濃度が上がりやすくなるのです。

朝食と昼食、睡眠前にMCTオイルを摂取

朝食ではMCTオイルと野菜ジュース、サプリメントを。昼食ではMCTオイルと糖質15g以下の食事を。そして、夕食では炭水化物を抜き、寝る前にMCTオイルとアマニ油を摂取するのが、私がおすすめするパターンです。これだけ聞くとキツいと思われるかもしれません。ですが、オイルには食欲を抑えてくれる効果もあるので、多く摂るようになると、空腹感がなくなって、意外とツラさを感じることはありません。2週間が過ぎた頃には、なぜあんなに食べていたんだろうという感覚になるはずです。

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構成=林田順子 イラスト=蛯原あきら 写真=iStock.com

畠山 昌樹(はたけやま・まさき)
整形外科医・漢方医

漢方専門医、大阪大学先進融合医学共同研究講座特任研究員。2010年に仙台で整形外科クリニックを開業。現在は、都内や仙台市内で診療にあたる。『驚異のMCTオイルダイエット』(幻冬舎)など著書多数。