ルーズな働き方は自宅でもマナー違反!

また、「労働時間が乱れがち」になるのもリモートワークの落とし穴。ある程度自分のペースで仕事ができるというのが利点ではありますが、気をつけなければそれは一気にデメリットへと転落してしまうから要注意です。

目覚まし時計とコンピューター
※写真はイメージです(写真=iStock.com/A_teen)

たとえば始業時間前の電話や深夜にSNSでメッセージを送るなど、本来だったら非常識な時間に連絡をとってしまったり、どう考えても残業しなければ間に合わないような、プライベートに割り込むほどの仕事量を依頼してしまったり……。相手の顔が見えないぶん、要求がつい独りよがりになってしまいがちなのもリモートワークのひとつの盲点。

気が緩むぶん、おのおのの場所で働く仲間への気遣いもなおざりになってしまうところですが、だからこそやはりマナーは大切。就業時間が自然と意識されるオフィスでの仕事以上に、時間に対してシビアな考えを持つべきです。隣同士に座ってなんとなく空気感を読み取れる日常の業務とは違い、リモートワークには“相手を思いやる想像力”がより必要となってくるのです。

そんなときこその「身だしなみ」

そして、もっとも見落としがちなのが「身だしなみ」について。職種によってはオンライン会議がマストな場合もあるでしょうが、いくら自宅からの参加だからといっても、手抜きメイクに部屋着では、あまりに周りへの配慮が欠けています。

身にまとうものは自身の士気を高め、同時に相手への敬意につながります。ジャケットを羽織るべきとまではいいませんが、生活感の出ない装いを意識することは最低限のマナー。「自宅だとなんとなく気合が入らない」「いつもの調子が出ない」のは、その服のせいかもしれないのです。

ちょっとしたことですが、着るものでやる気が出たり、反対にどこか集中できないのは気のせいではありません。リモートワークの長所を最大限に生かしながら仕事の成果につなげるためにも、自宅勤務のときこそ身だしなみに気をつけましょう。

今回の未曾有の事態を機に、この先ますます増えるであろうリモートワークという働き方。そこで求められる新しいマナーをいち早く身につけて、どんなときでもスマートに仕事ができるエグゼクティブをめざしましょう。

写真=iStock.com

乙部 アン(おとべ・あん)
フリーエディター/執筆家

新ファッションウェブマガジン「LIV,」女性ファッション誌のフリーエディターをしながら執筆家としても活動、いくつかの連載を掛け持ちする。アメブロやnoteなどのブログでは、大人の女性に役立つファッション・仕事・サステナブル・ライフスタイル・独自の人生哲学を発信。