【大山さん】売り上げが1日100万円ずつ増加していくとすると、たとえば10日後には100×10で、1000万円?
【西成先生】そう。つまりy=100xと表せます。
【大山さん】黒板のy=ax+bの数式と同じ形ですね!ということは、100がa(傾き)だから、グラフにすると、直線の一次関数のグラフになる。
【西成先生】そのとおり! 逆に直線のグラフがあった場合、「増えた売り上げ」を「要した日数」で割れば、増加のペースがいくらなのかがわかるんですよ。
【大山さん】うぅ、急にちょっと怪しくなってきました……。ちゃんと理解できているかな。
【西成先生】では、応用問題で練習してみましょう。B社の売り上げが4~8日の間で450万円から1050万円に増えた場合、yの増加量は1050-450=600、xの増加量は8-4=4。600万円÷4日=150万円で、B社の売り上げは1日に150万円増のペースだとわかります。
【大山さん】そっか、そういうことなんですね!
【西成先生】たとえばB社に繰越金が50万円あったとすると、どんな式になるかわかりますか?
【大山さん】aが150で、xが0のときにすでにyが50あるってことだから……y=150x+50ですか?
【西成先生】大正解! これで一次関数は終わりです。
一次関数のグラフは直線ですが、次に復習する二次関数では放物線のグラフになります。U字でピークが1つあって左右対称というのが特徴。それが三次関数になるとU字のピークが2つになって、Nのような形になり、四次関数ではピークが3つになる。しかし、世の中の大抵のことは二次関数で解決できてしまうんです。というのも、どんな複雑な曲線も狭い範囲を見れば、二次関数の組み合わせになっていることがわかります。たとえば三次関数を細かく分解してみると二次関数の組み合わせで表現できるし、もっともっと細かく見れば、二次関数どころか一次関数に分解することだってできるのです。だから、あまり難しく考えることはありません。すごく長い時間のことを予測するには難しい関数が必要になりますが、解析する時間の幅を短くすれば、十分、中学レベルの数学で対応することができます。では、二次関数について詳しく説明していきましょう。
データを公式にあてはめて解くだけ
【西成先生】二次関数のグラフは、左右対称な放物線です。なぜ曲がっているかわかりますか?
【大山さん】え! ペースが一定ではないから……??