企業が抱える経営課題と、プロ人材の経験や強みをマッチングさせる「プロシェアリングサービス」を展開するサーキュレーション。エンジニアなどの技術職をはじめ、マネジメントに手腕を発揮する「プロ部長」も多く活躍しているといいます。複数社で活躍できるプロ部長と、従来型の部長、その違いはどこにあるのでしょう? サーキュレーション代表取締役の久保田雅俊さんが解説します。
ビジネスの女性の同僚と話しています。
※写真はイメージです(写真=iStock.com/JGalione)

プロ部長の第一条件は、課題解決の経験があること

プロ部長として活躍している人に共通するのは、課題解決をしてきた人である、ということ。問題を解決するためフレームワークや方法が確立されていて、なおかつ、その持論が自身の経験や知識に裏付けられている、ということが大きなポイントだと思います。

「社内政治に強い」「社内人脈が広い」など、いわゆる昭和的出世ポイントを重視してきた人は、他社で活躍するのは難しいでしょう。月次、週次の報告をポチポチ承認するのが仕事になっている部長も、厳しい。外にむけての視野を持ち、人脈を広げていることは「プロ」として活躍する大きな条件です。

管理職に求められるのは、まずプロジェクトを管理できること。緊急度が高い足元の課題に対し、決裁者として解決していく。そしてもうひとつは、重要度が高いものの、長期的な戦略が必要とされる課題に対しても対応ができること。最近では、長期的課題に関しては、オープンイノベーションの有効性が認知されはじめています。外部人材といっしょに課題を解決する、あるいは自身が他社に入って知見を提供する。こうしたスキルシェアはますます進んでいくでしょう。