2.上司の「チェック欲」を満たす行動ができるか?

私は、個人で進められる仕事は、すべてリモートワークが可能であると考えています。これからは「リモートワークはできる」という前提で、会社や上司が仕組みを構築していくことが求められるでしょう。

実際にリモートワークを中心に、複数の会社に貢献しているプロ人材の働き方を見てきましたが、彼らが共通して実践していることはプランニングとチェックの仕組みづくりです。

リモートで管理するということは、すなわちウェブ上で勤怠や成果をマネジメントしていくということ。オンラインの管理システムを導入していない企業では、「見えないと管理できない」という上司の不安が大きく、なかなかリモートワークを推奨できないという現実もあるようです。近くにいて目で見ていればマネジメントは万全か、といえば必ずしもそうではないはずなのですが……。

こうした上司に対してはとくに、「管理したい」という上司の“チェック欲”を満たすことがリモートを推進するための鍵になるため、先回りしてチェックまで仕組みの中に組み込んで提示していくのです。さらに、チェックを受けたあとのネクストアクションまで明確化できる仕組みがあると万全でしょう。

勤怠管理システムの導入ももちろん重要ですが、リモートで働くワーカー側にできる行動はさらに大切です。プランニングとチェック、そしてネクストアクションを能動的に伝えられているかどうかは、自分次第ですぐに取り組めるTipsだと言えます。

プロ人材にこそ、リモートワークがマッチする

よくリモートワークは、管理型マネジメントを受けている人に有用性が高いと言われています。けれど、実際は、自己管理型の人ほどリモートワークに向いているだろう、と私は考えます。上司がつくるTO DOリストで動くのではなく、自分でリストをつくって提案し、能動的に動いている人です。

そして、自分が関わる仕事の進捗をオープンにし、それを提供し続けられる人。それも一時的にではなく、サステナブルにできるかどうかは大きなポイントですね。

こうした方々はまさにプロフェッショナル。リモートワークを進めることにも自信を持ってほしいと思います。個人としてはもちろん、チームや上司にとってもメリットがある、相互に高い生産性を発揮する働き方ができるはずです。