毎月、夫にお給料をお支払い

——ひとり暮らしでメリハリなく仕事をしてしまうというのは、耳が痛いです。そんな生活が続くと健康面も心配ですし、誰かと暮らすことで生活に規律を生むというのはいい考え。でも、いざ変化を起こすとなると、なかなか勇気が要ります。

そこの一歩を踏み出せるかどうかが難しいんでしょうね。私は好奇心もありますし、テンションが上がった時に警戒心のほうを抑えられるというか、勢いで動けるタイプかもしれない。といっても、今の人(サムソンさん)なら「いけるんじゃないか」と思ったからですけどね。サムソンさんが相手でなければ難しかったかもしれない。

——入籍はされていないのですよね?

していません。私は別に籍を入れてもよかったんですけど、向こうが「介護させることになったら申し訳ない」と言ってきたし、私もそれほど入籍へのこだわりはなかったので。

——お二人のお財布は、別々なのですか?

おカネに関しては基本ばらばらなんですけど、月額で生活費を渡しています。向こうも自分の生活費は稼いでいるので、それにプラスして私がある程度渡して、料理などをやってもらっている感じです。どうやり繰りしているのかは全く知りませんが、それが家事のお給料みたいな感じになっていますね。

結婚願望ゼロの女性も羨む生活

——1人では購入をためらうようなちょっといい食材を買ったり、1人では作らない料理を作ってみたり……それを「効率」と表現されていますが、同居後の能町さんの暮らしの変化がうらやましい。私は未婚で、これまで一度も感じたことがないのですが、初めて「結婚もいいな」と思いました。

それはよかったです(笑)。「みんなも結婚したらいいのに」と思いながら書いたわけではないのですが、「結婚したくなった」という感想をいただくことが多くて、「意外とそういう本になったんだな」って、ちょっとビックリ(笑)。2人のほうが都合がいいことって、たくさんあるんですよね。