「女性活躍の場を広げるカギは“クオータ制”にある」、『PRESIDENT WOMAN プレミア』2020年冬号(2019年12月26日発売)では、そうお話ししましたが、今回はさらにクオータ制を掘り下げていきます。議員や閣僚、会社員の一定数を女性に割り当てるクオータ制、男性中心社会に風穴をあけるにはこれしかありません。
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女性の就業者数は増えているけれど……

総務省が2019年11月に発表した労働力調査によると、女性の就業者数が3009万人と、6月の発表以来、3000万人を突破しています。生産年齢人口の女性就業率は71.2%、男女合わせた全労働者に占める割合も44.5%と、欧米の主要先進国の数字(40%台後半)に近づきつつあります。ただし、女性の雇用全体の55.6%は非正規であり、男性の23.1%と比べて2倍以上の開きがあります。

なぜこのようになるのでしょうか? その大きな原因が“M字型カーブ”です。今の日本は、まだこのカーブから抜け出せていないのです。