運動不足が、免疫力を低下させる理由とは

この時期は、寒さもピークになり、外に出るのが億劫になります。そのため、運動時間が減ることで足腰が弱くなり疲れやすくなることで、病弱になりがちです。運動は免疫力を高めるため、運動時間の低下は免疫力の低下につながり、感染症などのさまざまな病気に発展していきます。特に、重力のない宇宙に行くと骨がもろくなることが知られていますが、寝てばかりの生活や運動不足は骨に圧力がかからないので同様に骨がもろくなるとと考えられます。骨には免疫細胞を産生するなど役割があり、骨が弱ると免疫細胞を産生できなくなり、さまざまな感染症にかかりやすくなります。そのため、この時期は免疫力を上げるような対策が必要です。

冬至の時期には新年もはじまることから、心機一転、何事にも頑張りたいとき。しかしながら、体調が悪いと足腰に力が入らずに動き出すことがしんどくなったり、パワーが出ないこともあります。カラダの衰えは気力の衰えにつながるので、周りの変化に比べて自分だけが頑張れていないと感じるかもしれません。この時期のココロの落ち込みは体力の衰えによるものかもしれませんので、あまり気にせずに、ココロだけでなく、カラダに目を向けたケアを行うようにしましょう。

骨の免疫細胞産生力をアップさせる、負荷運動をしよう

「カラダとココロの養生法」

骨に負荷をかける運動には、レジスタンストレーニングが効果的です。レジスタンストレーニングは、筋肉に負荷(自重・重りなど)をかけながら行う運動で、骨だけでなく筋肉の発達にも効果的です。一番簡単な方法は自重トレーニングです。例えば、背部のトレーニング(プランク)は仰向けになり、ヒザを直角に曲げた姿勢から、息を吐きながら腰を持ち上げます(図表1)。このとき呼吸は自然に続けます。腰を上げすぎず低すぎず、首からヒザまでが一直線の状態を維持します。腰を下げるときは、首のほうからゆっくりと床に下ろします。

【背部トレーニング】

また、前腕のトレーニング(バックブリッジ)では、手を床に肩幅より広めにつき、ヒザ(または、つま先)を床につけます(図表2)。頭から床についたヒザ(またはつま先)が一直線の状態を保ったまま、ヒジを曲げて上体を下ろします。このとき、腰が反るまたは曲がってしまわないように意識します。ヒジを曲げて下ろせるところまで上体を下ろしてから、ヒジを伸ばして元の姿勢に戻ります。

【バックブリッジ】(左)OK(右)NG