唇ケアは早さが命! ケアアイテムの選び方もキモに

唇は皮膚と粘膜の移行部であり、ほかの部分の皮膚と異なり皮膚膜がほとんどなく、角質層が薄く毛細血管が密集しているのが特徴だ。

唇のターンオーバーは3.5〜10日間と唇以外の皮膚と比較すると早いため、正しいケアをすればそれだけ早く効果も得られやすい部位ともいえる。

「唇の荒れを改善するには、ケアアイテムの選び方と塗り方の正しい知識が必要です。リップクリームには大きく分けて化粧品と薬用、さらに医薬品の3種類がありますので、症状に合わせて選ぶようにしましょう。きちんと選んで、正しく塗れば、ひどく荒れた唇もたった3日で改善できる可能性もあります」

画像提供=ユースキン製薬

新事実! 利き手によって唇の荒れる場所が違う理由

長年、手荒れの正しいケア法を提唱し、ヒビやシモヤケ、アカギレなどの手荒れに効くハンドクリームを製造販売してきたユースキン製薬が、皮膚科医監修のもと唇についてのモニター試験を実施。その結果により、小柳先生は唇には荒れやすい場所があることや、唇荒れがさらに荒れを引き起こす「唇荒れスパイラル」があることに注目した。

「モニター試験で、利き手の反対の下唇が荒れるなど、人によって塗り方にクセがあることがわかりました。リップクリームの塗り残しがあるのかもしれません。また、荒れた唇が改善するとともに、唇をめる・む・ギューッと閉じるなど、唇の刺激になるNG行動も減少しました。このことから、唇の荒れが気になって舐めてしまっていたのではないかと推測されます。唇の荒れが荒れを助長する“唇荒れスパイラル”につながっていたのです」

唇荒れの3大NG行動は、唇を「舐める」「噛む」「上唇と下唇を互いに強く押しながら閉じる」ことだそう。どれもつい無意識でやってしまいがちだが、リップクリームを塗れないときや、秋冬の乾燥シーズンには特に気をつけたい。