梅雨明けから、真夏へと突入。暑さにともない、「小暑」は心身の疲れがピークに達する時期。この時期早めにケアしたいココロとカラダの養生法を教えます。
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カラダが疲れると、感情のコントロールが難しくなる

7月7日~7月22日は小暑(しょうしょ)です。

梅雨が明けて本格的に夏が始まる時期で、このころからようやく夏らしさを実感できるでしょう。ちなみに、小暑から立秋までが暑中見舞いの時期になります。梅雨明けを待って暑中見舞いを出すのがいいでしょう。

一方、身体活動はこの時期にピークを迎え、同様に疲れもピークになります。そのため、全身のだるさが生じるだけでなく、やる気がなくなったりもします。東洋医学では「心身一如」と呼ばれるように、カラダの疲れはココロの疲れに影響します。ココロの疲れは、泣いたり、怒ったりと感情をうまくコントロールできなくなるようなささいなことからはじまり、漠然とした不安や恐怖感が湧き起こるとともに、最後には何をしてもやる気がでない、うつ状態へと変化していきます。

小暑は、梅雨も明け、名実ともに本格的な夏を実感できるようになります。季節のはじまりの初候には七夕があり、浅草寺では「ほうずき市」がはじまります。魚ではコチ、夏野菜では、ゴーヤー、トウガン、ヘチマなどが旬を迎えるようになります。季節が進む次候では、カレイやトウモロコシが旬を迎え、アゲハ蝶をたくさん見かけるようになります。終わりである末候は「土用入り」になるため、土用ウナギや、土用シジミ、土用餅や土用卵など、精のつくものを食べるようになり、モロヘイヤが旬を迎えます。

顔の状態=脳の状態。毎日、鏡でセルフチェックを!

小暑は、カラダが活発になった結果、疲れがたまる時期。疲れは、カラダのだるさや肩こりのような症状からはじまりますが、この時期は特に、食欲減退や消化不良などの症状として現れてくるため、栄養価が高く、吸収が良い食べ物を積極的に摂取し、疲れを取るようにしましょう。

なお、疲れを自覚する前には、肌のむくみやたるみ、くすみなどが現れてきます。特に顔は、脳の状態を強く反映していると考えられているので、定期的に鏡で顔の状態を見て、セルフ体調診断をしながら筋肉をほぐすようなケアが必要となります。

また、カラダの疲れが進むと感情のコントロールができなくなったり、気分の落ち込みが強くなったり、不安や恐怖が強く現れます。これらの感情は消化機能を低下させ、食欲不振や便秘・下痢の症状に発展します。この時期のココロのトラブルはカラダの疲れによるものなので、カラダを休め、十分な栄養補給をしたうえで、リラックスすることが大切となります。