フェイシャルケアで顔筋をほぐせば、カラダの不調も解消

「カラダとココロの養生法」

この時期は、心身ともに疲れがたまりやすいため、まずは疲れを取ることが大切。特に顔面部は、脳への影響が大きい部位であることから、心身のケアとしてフェイシャルケアを行うことがお勧めです。

フェイシャルケアの中で特に重要なのは表情筋をリラックスさせること。まずは、お風呂の中などで、「あ・い・う・え・お」の母音を大きく口を開けて発音してみましょう。表情筋は口の周りを中心に存在しており、母音の発音をすることでこれらの筋肉がストレッチされます。お風呂の中や鏡の前など、声を出さなくてもよいので、1つの発音に10秒、それぞれ10回ほどストレッチすることが重要です。

また、美顔ローラーやカッサなどを使い、顔の筋肉をほぐすのもいいでしょう。東洋医学では顔とカラダは関係が深いことが古くから知られており、顔の表情で病気を予想したり、治療したりすることもあります。特に、おでこのあたりは肩、鼻筋から口周りは骨盤、アゴのラインは足の状態と関連が深いと言われています。例えば、おでこにくすみやシワ、むくみなどがある場合は、肩の状態も悪く、冷えやこり、痛みがあることが多いのです。顔をマッサージし、フェイスケアをすると、こりや痛みも軽減します。顔を通じて自分のカラダを知り、美容や健康に役立てましょう。

「食養生」

この季節は土用のウナギに代表されるように、栄養価の高いものを食べて、疲労を回復することが求められています。土用の日には「う」のつく、ウナギ、ウリ、うどん、烏骨鶏(うこっけい)などが良いといわれていますが、どれも消化が良く、栄養価の高いものばかり。また、シジミやアサリなども栄養価が高いので、効果的といえます。

なお、この時期は胃腸不良を訴えやすいため、消化と吸収の不調から、貧血にもなりやすく、クコの実、ナツメ、ヒジキ、ホウレンソウ、レバーなどの補血作用のある食材もお勧めです。

イラスト=三浦さく(イラストAC)
「お勧めのツボ」

小暑を乗りきるためのツボに、顴髎(けんりょう)があります。顴髎はほほ骨の下のくぼみで、むくみや眼精疲労、さらには歯の痛みなどにも効果的です。表情が疲れていたり、顔がむくんでいたりするときは時間を見つけ、気持ちいい程度にこの部位をもんで疲れを取るようにしましょう。なお、このツボを押さえたときに痛みや違和感がある人はかなり疲れがたまっています。自分のカラダのバロメーターとして定期的にこのツボを押すようにしましょう。

イラスト=筒井よしほ(イラストAC)