面接で入社時期を聞かれたときの最良の回答

では、面接で入社時期を聞かれた際、どう答えるのがよいのでしょうか。離職せずに転職活動をしている場合、引き継ぎのことなどを考えると明言はしづらいかもしれませんが、僕は「内定をいただいてから1カ月後には入社したい」と回答するのがベストだと思っています。一般的に内定から入社までのリミットは45日だといわれています。企業側からすれば、内定を辞退されてしまうのが一番困る。できるだけ早く、そして確実に入社してくれる人のほうがリスクは少なくなるわけです。だから、入社が2カ月以上先になるとすると「遅すぎる」という印象を持たれてしまいます。

転職者の中にはすでに離職をしていて、中には「明日から来てほしい」という要望にも対応できる人もいるかもしれません。そのようなライバルに勝つには、「すぐにでも入社したいと思っている」という姿勢をはっきりと示すことがとても重要になってきます。

会社が辞めさせてくれないトラブル増加中

とはいえ、今勤めている会社に何も話をしていない場合、約束した期日までに本当に退職できるのか不安になりますよね。会社の規模が大きかったり、重要なポストに就いていたりすると、引き継ぎや退職の手続きにも時間がかかってしまいそうです。さらに、優秀であればあるほど、慰留される可能性も大いにあるでしょう。「退職するにしてもあと半年待ってほしい」とか好条件を提示されて、引き延ばしに合うことが十分に考えられます。

また、今は社会全体が人手不足なので、どこの会社も自社の人材を他社に取られたくないと躍起になっています。「退職を希望する日の1~2カ月以上前に申し出るように」という就業規則を定めている会社が多いにも関わらず、最近では「退職を申し入れても会社が辞めされてくれない」というトラブルも増えているようです。

しかし、憲法では「職業選択の自由」が保障されているように、辞める権利も強く保護されています。正社員の場合、法律上では遅くとも2週間前までに申し出をすれば退職ができるのです。付け加えると、それは企業側が合意しない時の話。極端なことを言えば、企業側が合意さえすれば、今日にだって会社を辞めることはできるのです。転職はあくまでも個人の自由。転職を決めたのであれば、強い決意を持って退職の手続きを進めていきましょう。