「退職したくてもなかなか後任が見つからない」。今、世の中は慢性的な人手不足。転職を希望している人の中には、内定獲得後の退職手続きに不安を感じるという人もいるのではないでしょうか。ベンチャーやスタートアップ企業の採用支援を中心に活躍するキープレイヤーズ代表の高野秀敏さんは、「退職手続きは7:3を徹底するべき」と言います――。
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1日でも早く入社できる人ほど印象がいい

転職活動中、面接の場で必ず確認されるのが、“入社時期”。なんとなく答えておいて、内定をもらってから真剣に考えればいいと思っていると、内定はどんどん遠退いてしまいます。そもそも、入社時期については転職者側と企業側との間にズレがあることが多いのです。

転職をするなら年度初めの4月や、下半期が始まる10月の頭がよいのではないかと思いませんか? 組織改編や決算時期などを考えると、区切りがよいタイミングで入社するのが企業側にとっても好都合のようにも思えます。また、優秀で引く手数多な人ほど、今の仕事に区切りがつくまで入社を待ってもらえるのではないかと考えてしまうかもしれません。しかし、答えはNO。企業側からすると、入社は早ければ早いほうがよいのです。

企業側が求人を出して人材を探しているのは、それはつまり人手が足りていないということ。募集の理由は退職および異動者の補充、事業拡大などさまざまですが、早め早めで採用活動を行うことは、ほとんどありません。1日でも早く入社できる人ほど企業側の印象はよくなることは確か。逆にどんなに魅力的な人材でも、「入社は3~4カ月後くらいになりそうです」などとのんびりしたことを言っていると、「それなら他を探そうか」となってしまいます。