なぜアイス好き日本一は寒い北陸勢なのか
前述の「家計調査」によれば、「1世帯当たりのアイスクリーム・シャーベット」の支出金額は、過去10年で15%増え、特に冬場の増加率が高いそうです。ここでも「冬アイス」の伸びが指摘されており、上位の都市ランキングも興味深いものがあります。
2011年から2017年までの7年間で、金沢市(石川県)が首位になること5回、残り2回は富山市(富山県)という北陸勢だったのです。2018年は大雪などの影響で、金沢市は首位から陥落したのですが、過去10年の平均支出額ではトップとなっています。
この理由を、現地のカフェ経営者に訊ね、来店客にも聞いてもらったことがあります。
「家庭用のカップアイスやバーアイスは、お皿などの準備がいらないし、価格も安い。そうした手軽さも大きいと思います。こちらのスーパーでは、よく割引もしており、なかには半額セールの時もあります。当店のお客さまからは『味が劣化しない』『日持ちできるから買い置きしやすい』という声もありました」(「カフェドマル」店主・満留仁恵さん)
また冬は寒いので、部屋の暖房を強くし、冷たいものを食べる習慣もあります。これは他の地域でもあり、「東京の友人たちの部屋の暖房は弱くて寒い」と話す北海道民もいました。