ツラい症状を感じたら、食べ物で改善!《不調別》摂りたいビタミン&ミネラル
【疲れ・だるさ】

ビタミンB1と鉄で、エネルギーの産生をサポート

“疲労回復ビタミン”と呼ばれる「ビタミンB1」の補給を。ビタミンB1は、糖質がエネルギーに変わるときに必要で、不足すると糖質が分解されず、活動のためのエネルギーも不足し、疲労がたまりやすくなります。さらに脳や神経にエネルギーが送られず、疲労感やだるさを引き起こすことも。

また、「鉄」は酸素を全身に運ぶ赤血球の材料に。不足するとエネルギー代謝が滞り、無力感を招きます。そのほか臓器の新陳代謝の低下も疲れの原因に。アミノ酸の代謝やタンパク質の合成を助ける「ビタミンB6」「亜鉛」を摂取して。

▼摂りたいビタミン&ミネラル
ビタミンB1……エネルギー代謝に必須で、疲労感・倦怠(けんたい)感などの不定愁訴を軽減
……赤血球の構成材料となり、無力感・食欲不振を軽減
ビタミンB6……タンパク質の代謝に必須
亜鉛……体内でのタンパク質の合成に必須
▼摂取できる食品
豚もも肉、ハム、きな粉、マグロ、ホウレンソウ、雑穀 など
【不眠】

ビタミンB12には、睡眠・覚醒リズムの調整作用が

不眠の原因は、心身のストレスや体調不良、不快な睡眠環境など実にさまざま。それによって、改善策は異なります。

ただ、最近の研究では、「ビタミンB12」に睡眠・覚醒リズムを調整する作用があることがわかっています。また、「マグネシウム」には心理的・身体的なストレスを軽減する働きがあるので、心身のストレスからくる不眠の場合は「マグネシウム」を摂るといいでしょう。さらに、「ビタミンB6」はイライラや情緒不安定の緩和に役立つので、併せて摂るのがおすすめです。

▼摂りたいビタミン&ミネラル
ビタミンB12……睡眠・覚醒リズムの調整
マグネシウム……心理的・身体的なストレスの軽減
ビタミンB6……イライラや情緒不安定の緩和
▼摂取できる食品
アサリ、ハマグリ、イワシ丸干し、カキ(貝)、サバ缶、イワシ缶、サンマ缶 など
【食欲不振】

鉄が不足すると、貧血から食欲不振に

食欲不振も不眠と同様、原因が多岐にわたるもの。そのため、疲れが原因なら「ビタミンB1」、ストレスなら「マグネシウム」など、原因に応じて、ビタミン・ミネラルを摂ることが大切です。

また、「鉄」が欠乏して貧血になると、食欲不振を招くことも。鉄に加えて、赤血球の構成材料となるタンパク質の代謝に必要な「ビタミンB6」を摂りましょう。さらに、味覚障害が原因の場合は「亜鉛」を補給。亜鉛が不足すると、舌などにあって味を感じる「味蕾(みらい)」の細胞が生まれ変わりにくくなり、味覚障害を引き起こします。

▼摂りたいビタミン&ミネラル
……食欲不振を軽減
ビタミンB6……タンパク質の代謝に必須
亜鉛……体内でのタンパク質の合成に必須
▼摂取できる食品
カツオ、蒸し大豆、納豆、鶏レバー、牛ひき肉、雑穀 など