形成外科医として長年肌と向き合ってきた落合博子さんは、世の中にある美容情報は科学的ではないことが多いと指摘します。例として挙げるのが化粧水の効果の意外な低さ。なぜ、化粧水はあまりメリットがないのでしょうか。またその代わりに塗るべきものとは?

※本稿は、落合博子『美容常識の9割はウソ』(PHP研究所)の一部を再編集しました。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/metamorworks)

化粧水はむしろ使わなくていい

「洗顔後には肌が乾燥しないように化粧水をたっぷりつけるのがよい」と、みなさん当たり前のように思っているかもしれません。

でも、化粧水を使うことのメリットはあまりないというのが、正直なところです。

化粧水はたっぷりとつけることが前提ですから、ほぼ水分からできています。そこにほんの少し保湿成分が配合され、油分はほぼ入っていません。

たくさん使えば多少しっとり感が得られるかもしれませんが、そのしっとりの正体は、肌に残ったじゃっかんの保湿成分。肌自体がうるおっているわけではありません。ですから時間が経てば、肌自体は元どおりに乾燥してしまうのです。