多数の企業が参入し、現在の市場規模は320億ドル(約3.5兆円)といわれるアメリカのサプリメント業界。そこで、現地の事情に詳しい日本人医師に取材しました。

不正表示問題が表面化。健康意識の高い人はよりお金をかけるように

アメリカでは年齢や性別に関係なく、ほとんどの人が何らかのサプリメントを摂取しています。なぜなら日本と比べ、栄養バランスのよい食事を摂るのが困難で、料理をする人が少なく、脂質や塩分の多い外食に頼らざるをえないからです。アレルギーや宗教、食のこうが多様で変えられないことも背景にあり、サプリメントで栄養を補うのが手軽な健康ケアの道となっています。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/kate_sept2004)

一般的には、3種類ほど摂取している人が主流。不足している栄養素を全般的に補う「マルチビタミン」と、魚は体にいいけれど頻繁には食べないので「フィッシュオイル」、そして自分の悩みでプラスもう1種類という人が大多数。残念ながら、多くの人が値段やパッケージデザインでサプリメントを選んでいます。