定年後の悲劇

しかし、残念ながらこのポイントカードは企業社会の中でしか通用しません。家庭や地域でポイント自慢をしても、それはヤマダ電機のカードをヨドバシカメラで使おうとするようなもの。この事実に気づいていない男性は意外と多く、定年退職後に地域の集まりで現役時代の地位を自慢し、煙たがられてしまったりします。

相手に勝つという一つの価値観しか持てずに現役時代を終えると、その後が大変です。長年の間に出来上がった価値観は、そう簡単には変えられません。できれば現役時代から家庭や地域と密接に関わり、企業社会とは別のポイントカードがあり、それぞれのポイントのため方があることを知っておいてほしいものです。

競争を煽られた結果とはいえ、他者と比較することでしか自分の価値を確認できないなんて、とても幸福な状態とは言えません。男同士のマウンティングが起きる原因は、元をたどれば「競争社会の勝者=男らしい」という考え方。私たちは、こうした考え方や育て方を今すぐにでも改めるべきだと思います。

結婚相手にしてはいけない男

意外かもしれませんが、男同士でマウンティングをするような男性は、女性に対してはあまりマウンティングしない傾向があります。なぜなら、彼らは女性を競争相手とは考えず、相手が妻であれ部下であれ、自分のキャリアを支える人として見ているからです。小さい頃から男と競争するように教えられ、母親がそれを支えてきたからかもしれません。

彼らは、「女性=自分がこれからも勝っていくために支えてくれる存在」だと思い込んでいます。そのため、女性のキャリアを意にかけません。働く女性はこんな人と結婚したら大変です。いくらエリートでも年収が高くても、読者の皆さんはこんな男を夫に選ばないようにしてください。