日本の物価は世界的にも低い?

では、もう一つ、住みやすさの基準になる物価についてはどうなのでしょうか?

組織・人事コンサルティング会社であるマーサーの『2019年世界生計費調査‐都市ランキング』によると、駐在員にとって最も物価の高い都市トップ10のうち8つがアジアの都市になりました。ランキングの上位には香港(1位)、東京(2位)、シンガポール(3位)、ソウル(4位)チューリッヒ(5位)、上海(6位)、アシガバット(トルクメニスタン)(7位)、北京(8位)、ニューヨーク(9位)、深セン(10位)に。東京は相変わらず世界で2番目に物価が高い国となっていますが、これは外国人駐在員向けの住宅という高級物件で比較しているのに加えて活発な住宅市場のコストが高いことにも起因するようです。

もう少し庶民的な数字で考えるために、マクドナルドのビックマック(レギュラーメニュー1人前)の価格(USドル)を比べてみると、東京は6.26、ニューヨーク10.22、シドニー7.5、チューリッヒ13.63、パリ9.08、ローマ7.83と他の先進国と比べるとかなり安くなります(https://www.mercer.co.jp/newsroom/2019-cost-of-living.html)。

ランチが安くておいしい

「日本はランチが安くておいしい」とシンガポールで働くショップ店員などが語るように、今や日本は、比較的所得が低い層でも気軽に旅行に行ける国のようです。香港やシンガポールのような欧米化された国やオーストラリアや米国、ヨーロッパでは、日本のように1000円でランチセット(ドリンク込み)を見つけるのは非常に難しく、下手をするとドリンクだけでその値段になるのではないかというくらいです。例えば、ハンバーガーとカフェオレで3000円など。ただし、サイドに付くポテトなどとても食べられないくらいの量なので、小食な日本人にとっては子供などとシェアをしてちょうど良いボリュームではありますが。