いよいよ消費税増税が目前に迫ってきました。9月中に買っておいたほうがお得なものはないだろうか……と考えている人も多いのでは。経済コラムニストの大江英樹さんは、「増税だから当面必要のないものまで買っておく」のは完全にお金の無駄と断言します。行動経済学的に正しい増税前の過ごし方とは――。
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増税前の「お得情報」は要注意

10月からいよいよ消費税が10%に上がります。増税! と聞くとすぐに「買いだめ」とか「お得な裏ワザ」みたいな話が出てきますが、結論から言えば、買いだめはほとんど意味のないことが多いですし、裏ワザ的な話もそれにかかる手間とコストを考えたらたいしたことがないというものも多いのです。そういう「お得情報」的なものに惑わされないことが大切ですので、今回は消費税増税について考えておくべきこと、特に慌てて買いだめはしない方が賢明だというお話をしたいと思います。

1.本当に引き上げ前に買った方がいいのか?

世の中の物の値段というのは、定価が決まっていて動かしようのない公共料金のようなものを除けば、基本的には需給関係で決まります。当然、消費税が上がることで「その前に買っておこう!」という駆け込み需要が出てくると、本来なら下がるべき価格も高いまま維持されることが起こり得ます。