呼吸法、食生活を整えて、肺と腸を強化しよう

「カラダとココロの養生法」

この時期は肺の病に注意が必要です。そのため、肺のケアとしての呼吸法をマスターし、きれいな空気をカラダの奥まで吸い込むことが大切です。息を吐ききった後、カラダを前に倒してお辞儀をし、息を大きく吸ってみましょう。肺の中がきれいな空気で満たされるとともに、副交感神経が優位になり、カラダがリラックスします。また、せっかくきれいな空気で肺を満たすのであれば、山や海など自然の多い場所に出向き、おいしい空気を吸うようにしましょう。自然治癒力も高まり、心身ともに元気になります。

また、生活習慣を見直すことも大切です。早寝早起きをして、自然のリズムとともに生きることは、健康なカラダを維持するためには大切なことです。また、食事もなるべく自然の味を楽しむようにしてください。特にダイコンは気の巡りを良くし、胃腸を強化する働きがあるため、口内炎や便秘、二日酔いの改善にも効果的です。東洋医学では白い色や辛い味の食物は肺に効果的とされているため、呼吸を強化し、風邪予防にも有効です。なお、味付けをするのであれば、味噌や醤油などの調味料が有効。味噌や醤油は発酵食品であり、大腸の腸内環境を整える働きがあります。腸内環境の改善はアレルギー対策にはとても重要なので、味付けにはぜひ発酵食品を利用しましょう。

「食養生」

この季節には辛味成分を取ることが大切です。特にダイコンには甘みと辛味があり、気の巡りを良くしてくれる働きがあります。また、ダイコンに含まれる消化酵素のジアスターゼやビタミンCは胃腸や呼吸を強化してくれるので、口内炎や便秘、二日酔いにも効果的です。

一方、ビワは胃腸を丈夫にし、消化吸収を高めてくれることから、腸内環境を整えるには効果的な食材です。ビワに含まれる成分は痛みや炎症を抑え、癌にも効果的とされているため、この時期にはお勧めです。

イラスト=うぐいす(イラストAC)
「お勧めのツボ」

処暑を乗りきるためのお勧めのツボは、太淵(たいえん)です。太淵は手首にあるツボで、親指側の手首の付け根のくぼみにあります。喉や鼻などの呼吸器症系の不調に効果的で、咳やのどの痛み、鼻水・鼻づまりなどの風邪の症状にお勧めのツボです。

太淵を押してみて痛い場合には、風邪を引いているか、風邪を引く前兆と考えられます。イタ気持ちいい程度に10秒程圧迫し、5秒いて5回程度刺激するようにしましょう。また、風邪が治りにくいときには、太淵に米粒などの小さな粒を絆創膏などで貼っておくとさらに効果的です。

イラスト=筒井よしほ(イラストAC)