美濃へ上り、歴史に彩られた町並みや伝統工芸に触れる

関から北へ上ると、美濃市がある。美濃には、日本三大和紙と呼ばれる「美濃和紙」があり、豊かな自然と長良川と板取川の清流を源として育まれてきた、1300年の歴史を持つ伝統工芸としての和紙づくりや、紙業が盛んだ。

そんな美濃和紙の歴史や魅力を体感できるのが、「美濃和紙の里会館」。ここでは、和紙づくりの奥深さ、楽しさを実感できる紙すき体験も開催している。

今回体験したのは、「美濃判コース」。実際に職人が使う用具を使用し、原料には100%の楮(こうぞ)を使い、伝統の“流しすき”の技術で、美濃判(約33cm×45cm)の和紙をすき上げるというコースだ。

手順に沿って、約20分の体験で制作したのは、紅葉を挟んだ、透かし模様が美しい美濃和紙。すいた和紙に模様をつけるつくり方はとても意外! 何と、すいたばかりの紙に上からシャワーで水を落とす「落水」という技法を使う。まんべんなくシャワーをかけると、何ともいえない美しい透かし模様が浮かび上がる。

館内では、伝統工芸士が実際に熟練の紙すきを実演しているので、かなり興味深い。

こちらは伝統工芸士の職人による紙すき風景。館内で実演している。
「美濃和紙の里会館」

時間/9:00~17:00
休館日/火曜日・祝日の翌日(12月29日~1月3日)
入館料/大人500円
TEL/0575-34-8111
岐阜県美濃市蕨生1851-3