腸内フローラを育む食べ物と、軽い筋トレで体調を整えよう

「タイプ別・お腹の調子をくずす原因」

この時期は疲れが内臓に影響をおよぼす時期です。

特に、いつも一生懸命頑張りすぎている頑張り屋さんタイプの人は、お腹に負担がかかり、消化機能に影響を与えます。そのため、お腹を温めることで内臓血流を上げ、自律神経の調子を整えることが大切です。また、生活リズムの乱れによって不調がおこる生活習慣タイプの人は、消化がうまく行えていない可能性があります。スムーズな消化には、発酵食品など腸内フローラを整えるものや食物繊維をたくさん補給するなどし、消化・吸収しやすい状態に変える必要があります。

年齢による加齢タイプの人は、腸内運動を盛んにするために、腹筋を鍛えることが大切。お腹の筋肉は便秘の改善にも効果的であるだけなく、腸内の血流もよくしてくれます。そのため、お腹の周辺の筋肉を鍛えることが大切です。

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「タイプ別:お腹の調子を整える方法」

頑張り屋さんタイプの人は、お腹周りを温めましょう。特におへその下の下腹部は、消化機能を高めるのに効果的であるため、カイロなどの使用をお勧めします。また、足の親指の付け根内側にある「太白(たいはく)」やおへその上から指幅4本分に位置し、「みぞおち」と「おへそ」の真ん中あたる「中かん」などのツボが、お腹のコントロールには効果的。これらのツボをイタ気持ちいい程度に5秒程指圧することも効果的ですし、冷えている場合にはお灸がオススメです。お灸の場合は、熱さを感じるまで何回か行いましょう(図表2)。

イラスト=筒井よしほ(イラストAC)
イラスト=acworks(イラストAC)

また、生活習慣タイプの人は、発酵食品を多めにとり、お腹を整えるようにしましょう。発酵食品は、チーズや納豆、ヨーグルトのほか、キムチやお漬物も効果的です。キュウリやナスなどの夏野菜を浅漬けにし、毎日少しずつ発酵食品を摂取するようにしましょう。

最後に加齢タイプの人はお腹の周りの筋力の低下が起こっています。お腹の筋肉が少なくなると、腸の蠕動運動が弱くなり、内臓は冷えやすくなります。また、内臓を支えることができなくなり内臓下垂になります。仰向けに横になり、片方のヒザを立てて、足の裏をしっかり床につけた状態で反対側の足を持ち上げ、お腹に力が入ったところで、息を吸いながら上げた足の足首を直角に曲げ10秒ほどその状態をキープします。逆側も同様に行います。1日10~20回程度を目安に行いましょう(図表3)。

足上げストレッチ

大暑は、夏の本番かつ夏のピークの時期です。この時期には、夏の疲れがお腹にまでおよび、内臓疲労を起こすことで、食欲不振やむかつき、吐き気、さらには便秘や下痢を引き起こします。お腹の周りを温めたり、鍛えたりするとともに、お漬物や消化が良い食べ物を多く摂取して、腸内フローラを整え、内臓の負担を減らすようにしましょう。

この時期は、新しいことをはじめるのではなく、しっかりと体調を整えるとともに腰を据え、次の季節に向けてココロもカラダも基礎固めを行いましょう。なお、次の季節からは秋になります。

「大暑の特徴」

心身の症状
カラダ:内蔵疲労(吐き気・胃もたれ・便秘・下痢)
ココロ:ココロの同様、気持ちが変化しやすい

季節に多い症状
お腹の調子が悪くなる

心身の養生法
腸内フローラを整える

●食養生に効く食材
豆類(大豆など)

●ツボ
足三里

写真=iStock.com