地元採用が多い会社の意外な強み
テーマのリサーチと同時に、サポーター探しも進めましょう。自主的な参加者を集めるには信頼関係も重要です。すでに有志がいるということですから、その人たちと密にコミュニケーションをとりながら、上司や同僚とも信頼関係を築いていってください。「そのテーマ面白そうだね」「あなたが主催するなら行く」「誰か誘ってみるよ」などと言ってくれる人たちを増やしていくのです。
相談者さんは転職1年目ということですから、周囲との信頼関係という面ではまだ発展途上ではないでしょうか。根回しのようで面倒かもしれませんが、これはセミナー主催者に絶対必要なスキル。有志の助けも借りながら、ぜひサポーターの輪を広げていってください。
第2ステップはテーマの決定です。リサーチ結果を反映することが大事ですが、個人的には「ビジネス価値の創出」なら皆さんのニーズを取り入れやすいのではと思いました。地元採用の社員が多いということは、その地域ならではのビジネスを見いだせる可能性が高いということ。
昇進を目指すという意味でのキャリアアップ志向はなくても、自分を成長させながら長く働いていきたいという人は少なくないはずです。中には、会社や自分の力を地域に還元したいという人もいるでしょう。保険会社の社会的役割を考えても、地域に根差したビジネスというテーマは、多くの社員の興味を引くのではないでしょうか。
3つ目のステップは、セミナーの中身の決定です。外部講師による講演にするか、社員同士の勉強会にするか、いずれにしてもキラーコンテンツは必須。皆が自主的に参加したくなる仕掛け、参加してよかったと思ってもらえる仕掛けを考えてみてください。
自主参加制である以上、もちろん参加しない人もいるでしょう。その中には、相談者さんから見てモチベーションが低い人もいるかもしれません。でも、人によって意欲に差があるのは当然のこと。そこは人それぞれですから、私の場合は変えさせようとするのではなく、「何かきっかけを作ってあげられたら」と思うようにしています。