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表情管理で得られるメリット

ふだん生活している中で、きっといちばん多いのが素の表情で過ごす時間。もちろん他人からいちばん見られているのもその顔でしょう。しかしながら、人は鏡を見るときにさえ瞬間的に顔をつくっているので、真実を知らないのは自分ばかり。自分でも知らないような怖い顔が、周りには“あなたのいつもの顔”として記憶に刻まれているかもしれません。

パソコンで必至に作業しているときや難しいことを考えているときに、ふと話しかけられたとしても、険しい顔のまま対応するよりは、ふんわり穏やかな表情のほうが、自分も周りも気分がいいはず。本来意図する“表情管理”は、その場を取り繕ったり、表面上丸く治めるためのものではなく、自分の本音をエレガントに表に出すことで、コミュニケーションを円滑にするためのものです。大事な会議中も、眉間にシワのよった怖い顔で話を聞くより、こちらから心を開いているのが伝わるような、やわらかい表情のほうが、発言者の本音を引き出せる可能性がぐっと高まります。

表情管理が自然にできるようになれば、こちらの投げかけが変わるのですから、返ってくる返事や話の展開だって、いい方向に変わるかもしれません。

「そんなのわかってる」「それで仕事がうまくいったら苦労しないよ」「いつも意識していられないわ」そんな言い訳を正当化して、つい放置しがちな悪癖は、少しの意識で直すことができます。“表情管理”をすることで、仕事でもプライベートでも得する人になれるのです。どうせなら素の顔もエレガントに美しく。それも品格ある女性が意識すべき大人のマナーです。

乙部 アン(おとべ・あん)
会社員として勤務した後、女性誌の編集者を経て執筆家に。
現在ブログ「ANNE MAGAZINE」にて、
大人の女性に必要なファッション情報を発信するほか、
パーソナルスタイリングやセミナー等も開催。Facebook

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