まずはやるべき意外なこと

「つらくても弱音を吐いてはいけない」「人生は修行だ」などと、苦労=美学のような側面のある教育を受けてきたわれわれは、どうもツラいことをガマンするのが当たり前のような風潮にありますが、結果的にどうするかは別としても、エチケットを守るうえでまず大切なのは、自分の気持ちを受け入れること。

なんだか遠回りのように感じるかもしれませんが、これがとっても重要。日ごろ仕事に邁進している表の自分から見たら、どんなに不届きで怠惰な本音だと思えても、まずはイライラやモヤモヤが存在することを認めてあげましょう。

この“認める”という行為だけでも実は、ストレスはだいぶ減るんです。ネガティブな感情は、つい考えないようにして忘れようとしがちですが、実は逆効果。かき消そうとすればするほど増幅し、認めれば消滅するようにできているのです。それができたら、今度は相手の立場に立ってみる。

あなたが前日から引きずっている怒りをいきなりぶつけられたら、相手はどう思うでしょう? 気づいていないことをいきなり感情的に指摘されたら?

当然ながら、自分と他人は、まったくもって別の思考の持ち主。どんなことでも第一に相手を尊重する気持ちは忘れずに、どうすれば大切な仕事仲間に自分の意図が伝わるか、どんな言葉が適切かを丁寧に吟味する必要がありますよね。それが本物のマナーなのです。

では次に、それを実践するためのコツをお伝えしましょう。