政府の新しい方針にも注目すべし
もっと身近な例をあげましょう。例えば、投資家は災害のニュースを観て「なんて悲惨な光景なんだ」と思うだけではなく、「復興で儲かる人は誰だろう?」と考える。実際、私は東日本大震災のあと、日本株を買いました。人々が苦しんでいるのに金儲けを考えるなんて不謹慎だと思うのは、間違いです。被災地はお金が必要で、投資を切望しているんです。現在混沌に陥っているベネズエラにも大きな可能性を感じますが、残念ながらアメリカ人は投資できません。
政府が新たな方針を打ち出すときも、大きなチャンスです。たとえば、深刻な大気汚染に悩む中国は、国をあげて環境の美化に取り組んでいます。こうして政府が積極的になにかを推進するとき、必ず得をする人がいる。それが誰なのかを調べて、投資するのです。
外貨を持つなら自分が詳しい国を選んで
海外に資産を持つこともぜひ考えるべきです。外貨の取り扱いを心得ていて、その国のことを理解しているならば、大きく稼ぐことも可能です。私は現在、米ドルを中心に保有していますが、中国人民元やロシアルーブル、スイスフラン、シンガポールドルや香港ドルも持っています。でも、単に私の真似をしてこれらの通貨を買ってはいけません。明日になったら、私も心変わりをしているかもしれませんよ。海外に資産を持つことは、チャンスにつながりますし、資産を守る保険のような意味合いもあります。ただし、あくまでも自分がよく知っている国にしてください。