上司との関係は、ホウ・レン・ソウの鮮度で決まる

「ホウ・レン・ソウ」はビジネスの初歩ですが、意外と無頓着なのがタイミングです。実は「ホウ・レン・ソウ」には旬があり、ベストなタイミングで情報が回ると、チーム全体の能力向上につながります。上司には部下に任せた案件について、進捗や課題を把握しておく責任があります。一方部下は、指示された案件について、適切な判断や早めのアドバイスがあると、効率よく仕事を進められます。つまり、鮮度がよい「ホウ・レン・ソウ」が職場に出回れば、管理が行き届き、必要な情報が回るので、課題解決やリスク回避も素早くでき、よりよい成果が生み出せるということ。

部下がホウ・レン・ソウの旬を見逃し、情報を抱え込んで自己判断で行動したり、逆に報告や相談の内容が自分の頭の中で整理できていないのに、だらだらと説明して上司に時間を使わせてしまったりしては、時間や労力の無駄です。管理職はおよそ11分に1度、仕事を邪魔されるというデータもあるそうです。ベストなタイミングを見計らって、高効率・省エネの「ホウ・レン・ソウ」を心掛けましょう。

ホウ[報告]相手が知りたいことを順に
レン[連絡]正確さと速さだけでOK
ソウ[相談]上司に時間や労力を浪費させない
●「相談」には特に気配りが必要
ホウ・レン・ソウで注意が必要なのは、「ソウ=相談」です。指示されている案件について状況を正確に報告し、それに対する自分なりの意見や提案を伝え、そのうえで判断を仰ぐのがビジネスでの「相談」。データも提案もない「人生相談」のような状況説明は問題外です。あくまで上司に判断をしてもらうための情報提供ですから、忙しい上司に時間やエネルギーを無駄に使わせないように気をつけること。相談の内容をよく整理して、何にどんな指示や許諾が必要なのか要望を明確に伝え、短時間で効率よく説明する準備をしましょう。
●ホウ・レン・ソウの内容と用途を確認!
仕事に欠かせない「ホウ・レン・ソウ」だが、内容と用途がそれぞれ違うことに注意。ホウ=報告では、指示された仕事について、事実と自分の意見を伝える。レン=連絡は、口頭やメモ、メールで事実関係を正確に伝える。ソウ=相談は、事実と自分の意見に加え、判断を仰ぐ事柄を質問にまとめてから上司に指示をもらう。
●遅刻と欠勤、連絡の鉄則とは?
寝坊した場合はすぐ上司に電話し、正直に報告してとにかく謝罪。体調不良で欠勤する場合は始業時刻に上司に連絡し、仕事の予定などを伝達。客先には約束の変更などをメールで連絡する。遅刻や欠勤した翌日は上司や迷惑をかけた同僚にお詫びを。
●気分よく休むための休暇マナー
新人でも有給休暇や夏休みなどを取って時にはリフレッシュを。周囲に迷惑をかけないように状況を見ながら、ひと月以上前に大体の日程を上司に相談しておき、早めにスケジュールを調整するとよい。夏休みなどを順番に取るなら、先輩が優先。
▼お土産は買うか? 買わないか?
出張や旅行で会社の人にお土産を買うかどうかで悩むことがあります。社用で出張費が出ている場合などでは、お土産を買う気遣いがあってもよいですが、休暇中の旅行や帰省では必ずしも必要ありません。ただ、仕事で負担をかけてしまった場合などには、特にお土産でお礼の気持ちを示すといいでしょう。どの場合もなるべく個別包装で、小分けに配れるお菓子などが便利。地名が入っているなど、名産品だと話のきっかけにもなります。