Q 人手不足なのに、なぜ失業率はゼロにならないの?
【KEY WORD】ミスマッチ失業
A やりたい仕事に出合えない人が減っていないから
近年は人手不足が叫ばれているが、労働力人口のうち職がなく求職活動をしている人の割合を示す「完全失業率」は依然2%台。仕事はあるはずなのに、職に就けない人がいるのはなぜだろうか。
答えは、完全失業率を「均衡失業率」と「需要不足失業率」に分解すると見えてくる。均衡失業率は「ミスマッチ失業率」とも呼ばれ、仕事はあるが内容や地域、待遇などが合わないため職に就けない人の割合を指す。
一方、需要不足失業率は、どんな仕事でもいいと思っているのに職に就けない人の割合。ここ数年の推移を見ると、後者は下降しているが前者は引き続き高い。働く人と仕事とのミスマッチがなくならない限り、失業率がゼロになることはなさそうだ。