manner 1
挨拶をしたらまず握手を。名刺交換はその後に
握手の原則は、「上位者から下位者」に
日本では、初対面の挨拶を名刺交換から始める人が多いが、国際社会では握手が一般的な挨拶だ。まず笑顔でアイコンタクトをし、名前を名乗り、右手で握手をする。この間、必ず目を合わせて、相手に心を向けよう。気恥ずかしさから視線をそらしてしまうと、「敬意がない」「やる気がない」などの不快感をあたえてしまうので注意したい。
プロトコールでは握手は「上位者から下位者に手を差し出す」のが原則だが、ビジネスでは互いが同時に手を差し出すのが実情。
名刺交換をする習慣は少ないが、日本のように交換した名刺を机に並べることは避けたい。「取引相手の名前も覚えられない記憶力の悪い人」と思われかねないのだ。名刺が欲しい場合は、商談後に秘書に打診してみよう。
海外では日本式のお辞儀は行わない。訪問国の挨拶のマナーを守り、実践することが敬意表現となる。
manner 2
レディファーストを、スマートに受ける
ドアの開閉、エレベーターの乗降であわてない
現代では、レディファーストは国際慣例として定着している。しかし、ビジネスシーンではそれを適用せず、あくまでも社会的な地位に基づいて行動することが原則となる。
欧米人はもとより、アジア圏でも欧米の教育を受けて育って来たエグゼクティブたちは、幼い頃からレディファーストが身についているのでごく自然に行っている。これを断ることは失礼にあたるので、躊躇せずに受けよう。
たとえば、エレベーターの乗り降りでは先に通していただく、男性が開けたドアを先に通らせていただく、席につくときに椅子を引いていただくなど。必ず「Thank you」とお礼を言うことを忘れずに。また、レディファーストができないことがビジネスにおける評価を下げる場合もあるため、男性上司に同行する際には、重たい荷物を率先して持つよりも、分担して持つほうが賢明だ。
プライベートでは、女性が上位。女性から握手を求める
国際的なビジネスでは、原則としてレディファーストを適用しないことは述べた。しかし、ビジネスを離れたプライベートなシーンでは女性が上位者となる。初対面において、男性から握手を求めることは女性に対して失礼にあたるため、女性から男性に手を差し出すことを覚えておこう。