3年前に結婚、人生の幸福度は「今が最高」

だが土日も祝日も休みなく働く日が続くと、紫貴さんの胸にふと疑問がよぎる。「仕事だけの人生、幸せなのかな?」

結婚を考え始めたのが34歳のとき。クリスチャンの紫貴さんは、教会で友人として出会った医療関係の男性と36歳で結婚する。しかし、夫の家(埼玉県)に引っ越すと通勤時間が1時間延び、家庭と仕事の両立に悩むことになる。「私の帰りが遅くなっても、せめて朝ご飯だけは一緒に食べたい」と夫と話し合い、都内へ引っ越すことに。ワインの勉強時間も増え、女性で初めてワインアドバイザー全国選手権大会(日本ソムリエ協会主催)で優勝した。

「子どもを持つことは体質的にあきらめています。夫も職業柄、不妊治療の苦労をよくわかっているので、無理せず、2人で過ごす時間を楽しもうねと話しています」

22歳:大手企業にSEとして入社するも、残業続きで体調を崩す
23歳:ワインブームの影響をうけ、ワイン専門輸入商社に転職
29歳:ワインスクールの講座を受け持ち、たちまち人気講師に
36歳:郊外にある夫の家に引っ越すとともに通勤のストレスが増加
37歳:都内に引っ越したおかげで、勉強時間が確保できるように

撮影=遠藤素子