文末に「つまり」「なぜならば」を残す
さらに視線を変える際、相手を話に引きつける、とっておきの方法があります。文末に「つまり」「なぜならば」を残すやり方です。
例えば「なぜこれが問題なのでしょうか。なぜならば」と接続詞まで同じ列を見ます。その後、間をとってから次の列に視線を向けます。こうすると視線を向けられた列の人はもちろん、途中で視線をうばわれた列の人たちも、ぐっと話に引きつけられます。次の話が気になってしまい注目するのです。ただし、これは変化球の高等テクニック。まずは句点で次の列に視線を移す、という初級テクニックからマスターしましょう。
視線を向けるときは目力が必須です。ただ見ているだけでは効果が半減。目力のあるアイコンタクトをするためには疑問を持って見るようにするのがおすすめです。
答えを探しているときのヒトの目はすごく目力があります。自然と聞き手を引きつけることができます。例えば、視線を向けたいところ、つまりしっかりと視線を届けたい列や場所に、よく顔を知っている人に座ってもらいましょう。そして「知っている人はどこにいるかな?」と疑問を持ちながら視線を向けます。そうすると「あっ、ここに○○さんがいた」と目がいきやすいですし、その人に話を聞きながらうなずいてもらえば、話しているこちらも励まされます。
もし知っている人を用意できないときは「今日は何歳ぐらいの人が来ているのかな」「女性は何人ぐらいいるのかな」と疑問を持ちながら参加者の顔を見回しましょう。「ネクタイをしている人は?」「眼鏡をかけている人は?」などの疑問も効果的です。
疑問を持って話す方法は、答えを探すほうにも気持ちがいくので、緊張が和らぐという利点もあります。プレゼンの前に、自分のオリジナルの疑問をつくっておきましょう。