いい意味で体育会系の勢いのある営業組織を、時代に合わせてアイデアで勝負できる営業組織に変えるのが小幡さんの役割。新本部長はブランディングを変えた人物だから何をするかわからないという警戒心をもつメンバーに対し、1人ずつ面談を重ねた。みんな危機感は持っていたが、「どうしたらいいかわからないので、変えてください」と人頼みだった。小幡さんは「あなたたちが変えるのよ」と当事者意識を植えつけた。

Favorite Item●半年に1度、自分の部下たちに手紙を書くため、レターセットは常備。メンバーからもらった誕生日カードは宝物。

「さらなる拡大を期待される中、今までの方法だけでは限界がありました。マーケティング思考で考える組織に変えていきました」

どんな状況もいとわず、目の前の課題に集中し突破してきた小幡さん。中学生のころ、白血病で「余命3カ月」と宣告された過去がある。回復したとき「後悔のない人生を送ろう」と心に決めたそうだ。

今後やりたいことは「社員がもっと誇りをもって働けるようにすること」と、エンジニアの「フリーランスという働き方を世の中にもっと広めること」。

ようやくIT人材事業も落ち着いてきて、少し余裕も出てきた。となると、また……。

▼役員の素顔に迫るQ&A
Q.好きなことば
無駄な1日。それは笑いのない日である(チャップリン)
Q.ストレス発散
家族(夫、愛犬ハッチ)と戯れる。おいしいものを食べる、飲む
Q. 趣味
テニス、ネイル
Q.愛読書
『BLUE GIANT』(石塚真一著)

撮影=向井 渉