あなたの些細な行動が、脳に思わぬ影響を及ぼす

忘れないようにとやっていることが脳を疲れさせる?

「パソコンに付箋を貼るのは、国語の勉強をしている子どもの前で算数の教科書を見せるのと同じこと。視野に入ると、脳は“これをいつやるかな”と考えながら、今の作業を進めることになるので、効率が下がります」

脳は抽象的な言葉も苦手です。

「“ちゃんと”や“しっかり”など抽象的な言葉はNG。脳は具体的な言葉で伝えないと行動できないので、“議事録を書く”など、具体的な言葉にして指令を伝えましょう。“やらなきゃ”ではなく“やる”です。また、“できない”も過去のできなかった記憶を引っ張り出してしまうNGワードです」

ひらめきを得たいのであれば、スマホは邪魔

ものによって脳の働きが左右されることも。

「お風呂やトイレはひらめく場所。ひらめきを得たいのであれば、スマホは邪魔になります。また、女性は触覚が重要。触覚だけは遮断できず、常に脳に情報として送られてしまうので、不快なインナーを着るのはやめましょう。また、タオルにこだわると、お風呂=面倒という記憶も消えます。肌触りのいいものに触れることと脳の働きが関係することを知りましょう」

些細な行動が、脳に思わぬ影響を及ぼすことを忘れずに。日々のパフォーマンスを上げるためにも、できることからスタートしてみては。

ユークロニア代表取締役社長●菅原洋平さん
作業療法士。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。
 

編集=相馬留美