5分間、相手の話をさえぎらずに聞くこと
マインドフルネスを学ぶなかで、話を聞くことが苦手な自分も発見しました。レッスンのなかに5分間、相手の話をさえぎらず、ただひたすら聞くセッションがあります。これが私にとっては地獄の苦しみだったのです。
会話の最中でも、無意識のうちに次の質問を考え、めざすゴールに導くためのアドバイスを組み立ててしまう。カウンセリングや研修には不可欠な能力で、自分の強みであるとすら思っていました。それがその実、心ここにあらずで、相手の話を十分に聞けていなかったことに衝撃を受けました。
「ただひたすら聞く」ことはテクニックではなく、コミュニケーションの本質を教えてくれるもの。そこに気づけただけでも、小さな1歩です。
マインドフルになれないときももちろんあるけれど、そんな状況も受け止めながら、自然体で毎日に取り入れられたらと思っています。
マインドフルネスに出合うまで
▼大学卒業後、約10年間
飲料メーカー勤務を経て、スポーツジムのインストラクターに。
▼2001年
夫の会社を手伝ううちに、組織のなかで働きたいという気持ちが芽生え、リクルートマネジメントソリューションズのトレーナーに。
▼2015年
米企業が主催するEQやレジリエンスのプログラムライセンスを取得。マインドフルネスという言葉に出合う。
▼2016年5月
アメリカで開催された人材開発のイベントで、マインドフルネスのクラスを受講。
▼2017年
Googleのマインドフルネスプログラム「Search InsideYourself(SIY)」に参加。
▼2017年4~7月
マインドフルネスのコーチング講座を受講。
(1)飛行機での移動中に瞑想
(2)研修後の会場で短時間の瞑想
構成=浦上藍子 撮影=川島一郎 写真(静物)=PIXTA