タイプ4:上にも下にも良い顔をするサンドイッチ上司
4つ以上あてはまったらこのタイプ
▢明るくフレンドリーな性格をしているため、アプローチがしやすい
▢コミュニケーション力があり、職場全体の調整役を務めることが多い
▢人から嫌われたくないため、ストレスを感じることでも我慢してしまう
▢悩みを打ち明けることが苦手であり、つい思いをため込んでしまう
▢いざというときのとっさの判断ができず、後悔するような場面が多い
▢自分でやったほうが早い仕事は部下に頼むのではなく、自分で済ませてしまうことが多い
▼決断の遅さをフォローしてプロジェクトを前に進める
小松さんが「日本の組織に最も多いタイプ」と断言するサンドイッチ上司。出世欲は強くなく、「自分でやったほうが早いから」と、若手に仕事を任せようとしない。
「このタイプは上にも下にも良い顔をするがゆえに、人望はあるけれど、人間関係のストレスをため込みがち。板挟みになって決断が遅れるので、部下は、その決断を後押ししなければなりません」(小松さん)
具体的には、マーケティングなどの情報を集める、社内の横のつながりで根回ししておく方法がある。
中澤さんには裏技がある。「決断できない上司なら、そこを飛ばしてもっと上の人に話を通すのも手。例えば、社長がOKなら、その上司もNOとは言わない。その前に雑談レベルで相談だけしておいて、最終的にその人の成績になるようにすれば、波風は立ちません」
話は通しておきました。ぜひやりたいのでお願いします!
UPQ 代表取締役 中澤優子
2007年にカシオ計算機に入社。営業を経て携帯電話の企画・開発メンバーに。同社を退社後は、東京・秋葉原にカフェをオープン。15年にほぼひとりで家電メーカーUPQを設立。企画2カ月で17種24製品をつくりあげ、注目を集める。特に折りたたみ式モバイル電動バイク「UPQ BIKE me01」は、発売より半年を待たず完売、追加生産に。「上司より自分のほうが得意とするポイントを伸ばし、ひとつずつ実績をつくってきました。すると、次は自分がハンドルを握れるんです」
監修 東京海洋大学教授 小松俊明
商社マンやヘッドハンターを経て、東京海洋大学教授に。専門はグローバル教育とキャリア教育。著書に『35歳からの「転職」成功マニュアル』『デキる上司は定時に帰る』などがある。東南アジア生活が長く、特にシンガポール、マレーシア、タイ事情に詳しい。構成=小田慶子 撮影=強田美央