エンジニアも含め、広報の重要性を共有
●マツダ 広報本部 国内広報部 国内商品グループ 新田 梢さん

当社の広報は、とても恵まれていると思うんです。エンジニアも含めて皆が広報やマーケティングの重要性を認識しています。「造ったものを自分たちの言葉で伝え、情熱も含めてわかってもらうまでが仕事」だという意識を共有しているんです。

マツダ 広報本部 国内広報部 国内商品グループ 新田 梢さん

新車種の発表の前には、必ず数日がかりで取材会という社員向けのイベントが行われます。それぞれの技術について、各担当者がレクチャーしてくれるのですが、私たちはその内容を広報資料に落とし込んだり、エンジニアの人柄や話しぶりを見て、取材対応に適した人材を探すなど、今後の広報に生かせます。

マツダは、ある程度受け身でも社内情報が入ってくる良い体制ができています。でも、こうした取材会の中で活発な議論がでて、深く情報収集できるようになったのは、ここ4年ぐらいのこと。リーマンショック後、4期連続で赤字を計上した当社が、「良い商品を確実にお客さまにお届けしたい」と発売したのが2012年のCX-5。それ以降の車種を「新世代商品」と呼んでいるのですが、「新世代」になってから、ブランドをつくるという意識が社内でぐっと上がりました。それからですね。自分の業務はあくまで開発だと考えがちだったエンジニアも、「広報も含めて仕事」ととらえるようになったのは。

▼ここが助かる! マツダ広報の仕組み
・会社をあげて広報を大事にしてくれる。社内情報が自然と入ってくるほどオープン
・エンジニアも広報に協力的。商品の価値を伝えるところまでが自分の仕事という認識
・「社員向け取材会」はネタの宝庫。新車種投入時は数日がかりで開催