無駄に使いすぎて後悔する人も
お金を上手に使えないという点では、無駄に使いすぎて後悔する人たちもいる。本人は「贅沢はしてない」と言うが、100円ショップや量販店であれこれ大量に買い込んだり、頻繁にファミリーレストランへ行っていたりする。浪費と自覚していない人が危ういと、安田さんは見ている。「じゃんじゃんお金を使っているけれど、本当に欲しいものに使っているわけじゃない。その場限りの欲求を満たしているようなお金の使い方では、満足感は得られません」
お金を使えない人も、無駄に使いすぎてしまう人も、自分の人生において、本当にやりたいことができなければ後悔するだろう。それをつい環境や誰かのせいにしがちだが、「お金があることで、自分がやりたいことの選択肢が増えます。でも、何を選んで決めるかは自分であり、お金はあくまでもそのツールなんです。大事なお金を使うなら、自分の心を満たすものに目を向けてほしいですね」と安田さん。
お金は「人生の応援団」と、女性たちに熱いエールを送る。
・本当にやりたかったことを我慢して後悔
・お金の増減だけを気にしていた人生を後悔
・ストレスから病気になり後悔
・友人との付き合いがなくなり後悔
お金に不安を抱えている女性たちは、一様に人生を謳歌(おうか)することをあきらめている。お金に執着するあまり、友人たちとの付き合いも希薄になり、精神的に不安定になりやすいのも特徴。お金は使ってこそ生きるものと、キモに銘じよう。
【お金を使いすぎる人の結末は……】
・お金が貯まらず、老後貧乏で後悔
・本当に欲しいものに使っていないことに後悔
・いざというときにまとまったお金が出せずに後悔
・やりたいことをやれずに後悔
何に使っているか把握できない「ざる会計」の女性たちは、自分の無駄遣いに目を向けることはない。お金と向き合わずに、お金に好かれることはない。「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、早々にお金との付き合い方を見直そう。
マネーセラピスト。「元気が出るお金の相談所」代表。東京生まれ。著書に『月5万円ムリなく貯まるシンプルな生き方』(中経の文庫)など。今買いたいものは、「ONE OK ROCK」のライブDVD。
イラスト=ユリコフ・カワヒロ