責任ある役割を担う女性に品格=エレガンスは必須
●高島屋・肥塚見春さん
――今日はワンピースの上に、レースのジャケットを合わせていらっしゃって、とてもエレガントですね。
こう見えて私、以前はパンツスタイルが基本だったんですよ。
――そうなんですか? 何をきっかけに変わられたのですか。
岡山高島屋の店長に着任した際、「初の女性店長」ということで、個性の中にも女性らしさを表現していく必要があると感じたのです。
スカートにしてみたら、ワードローブが全部変わって。スカートかワンピースにジャケットを羽織る、そんなスタイルを楽しんでいます。
――女性店長ということ自体、社内外で目立つ存在だったわけですね。
そうですね。「見られる存在」であることを意識せざるをえない立場。その意味では、企業の中で責任ある役割を担う女性として、品格は大事。もちろんファッションにも、品格=エレガンスは必須です。
パーティーやレセプション……日常以外の装いにも対応が必要
――具体的には、どういうふうにご自身のファッションを選んでいらっしゃるのですか?
自分の趣味嗜好(しこう)もありますが、積極的に売り場のアドバイスを受けています。自分のことって、わかっているようで、実は一番、わからない領域でもあるので。
たとえばネックラインひとつとっても、微妙な開き具合によって、首元がエレガントに見えるかどうかが変わってくる。
――その気さくさが、肥塚さんのエレガンスの一部を成しているのだと感じます。2015年秋、新たにエグゼクティブキャリアに向けたオリジナルの売り場を設けられたとか。
日本橋店と新宿店に「EXCELLOUNGE(エクセラウンジ)」という売り場を作りました。
「働く女性のための服がほしい」「服選びに迷う」というお客さまの声が多かったため、高島屋オリジナルのセレクトショップを作ることになったのです。