人の組み合わせで、「1足す1を3にする」

【原田】レコード会社の仕事は、一般の人にはなかなか分かりにくいところもあると思うのですが、竜馬さんはご自身の職業、役割は何だと考えていらっしゃいますか?

【鈴木】「自分は何か」と問われれば、僕はプロデューサーだと思います。プロデューサーって、いろんな業界で使われる言葉で、それぞれ厳密な役割は異なっています。テレビでドラマを制作している現場のプロデューサーは、どんな脚本で、どんな役者をキャスティングして、どの時間帯の番組を作るかを決める人という感じですよね。レコード業界の場合は、職種を表す場合と、係長や課長などと同じような職責を表す場合もあります。

でも本来、プロデューサーは、ものごとを組み合わせてコーディネートすることで、「1足す1を3にする」人だと思います。そういう意味で僕は、ものすごく“プロデューサー”なんです。今思えば、unBORDEでもプロデューサーの役割をしています。ゼロから1を生み出す人たちを集め、単なる1の総和以上のものにする。

「人の組み合わせを考える」のが得意なのも、プロデューサー的かもしれません。たとえばきゃりーぱみゅぱみゅは、僕が直接プロデューサーとして担当したわけではありません。でも、彼女はとにかく強烈な個性を持っているので、きっと同じくらい強烈で変わったプロデューサーを組み合わせるべきだと考えた。それで、個性的な女性プロデューサーを付けたところ、非常にうまくいっています。この2人は、年は一回りくらい違うけど、親友のように仲良くなっているし、うまく育っていますね。

人には個性、適性があるので、僕にできないこともある。じゃあ、誰ならできるだろうと考えて組み合わせます。だからこそ、いろいろなプロデューサーが必要なんです。